■エイジング
・エイジングケアとは
エイジングケアとは、主に加齢によるシワ、シミ、たるみ、くすみ、毛穴の黒ずみや開き、お肌の乾燥などをはじめとする、様々なトラブルをケアしていくことをいいます。昔から、お肌の曲がり角は25歳といわれています。すでに20代からお肌のケアをしていかないと、年齢を重ねるに従ってケアをした方とおろそかにした方の差がハッキリとついてしまうことでしょう。ケアといっても原因に対してのケアがいろいろあり、原因がわかっているのかどうかや適切なケアの仕方ができているのかどうかによっても、個人差が大きくなってしまいそうです。
・エイジングケアをはじめるタイミング
お肌のトラブルを意識するのは人それぞれですから、エイジングケアをはじめるタイミングを年齢によって区切ることは難しいことになります。あえて次に挙げるような自覚症状を感じたことが2つでもあるとすれば、エイジングケアの始め時だといえるでしょう。
① シミが増えてきたように感じる
② 毛穴がゆるんできた
③ ほうれい線が目立ってきた
④ 重力につられて口角が下がってきた
⑤ 肌が乾燥してお化粧ノリが悪い
⑥ 口元と目元の小じわが目立つ
⑦ くすみで顔全体のトーンが暗くなった
・エイジングトラブルの原因
エイジングトラブルになってしまう原因はいくつかあります。複数の原因によるダメージが年々大きくなっていった時点で、お肌に重大なダメージを与えてしまうのです。些細なことが毎日積み重なっていくことでのダメージの大きさは計り知れません。どんな原因があるのかを知っておくだけでも、日々の生活で注意することがわかりますから、とても重要なことになるでしょう。
・光老化
お肌の大敵は、紫外線によるダメージです。紫外線でお肌にダメージを与えるのは、色素沈着の原因といわれるUV-A、日焼けの原因といわれるUV-Bという波長になります。他にも、紫外線が増えると本来は有益な活性酸素も増え過ぎ、かえって細胞に悪影響を及ぼす関係を作り出してしまうこともあり、お肌のシワ・シミ、たるみやができやすい素養を作り出す可能性をさらに高めることになってしまいます。
・乾燥
お肌の角質の水分が20%以下になるとうるおい成分が減少し、乾燥状態だということになります。お肌が生まれ変わるターンオーバーが乱れて、バリア機能が低下しているのです。その状態が一時的ではなく、継続状態になってしまうと、シワができやすい完全な乾燥肌になってしまっています。
・酸化
体内では、金属が錆びることと同じような現象が起こっています。これが酸化です。細胞がダメージを受け、皮膚の弾力が弱まることで、老化が進んでいきます。呼吸で取り込んだ酸素でさえ、一部は酸化の原因に変化しますから、年齢を経るごとに酸化することになるのです。活性酸素が増える要因として、紫外線やストレス、脂っこい食事や添加物の多い食品の摂取、大気汚染、喫煙など、様々な生活要因が考えられます。
・ひはく化
皮膚の再生が衰えることによって、お肌が薄くなることをひはく化といいます。本来、お肌の絶え間ないターンオーバーによって新しいお肌が生まれていますが、加齢によって女性ホルモンの分泌が減少することで、コラーゲンの生成も減り、たるみやシワ、くすみ、色素沈着などのトラブルや炎症が起きる原因となってしまいます。
・糖化
糖化とは、食事などで体内に取り込まれた糖が代謝されずに余り、たんぱく質と結合して糖化たんぱく質に変化し、そのまま蓄積していくことです。イメージとして、パンをトーストした時の焦げた色を思い出してください。お肌は黒ずみ、くすみやシワ、たるみを引き起こします。確実に見た目からも老化現象を促進してしまう糖化。紫外線や乾燥などの外的要因の他に、内的要因があることも忘れないようにしましょう。
■エイジングケアの化粧品の選び方
・おすすめの成分
エイジングケアに大切な心がけは「毎日続けること」が最も重要です。そのため、エイジングケアの化粧品の選び方でポイントとなることは、お手頃価格であることと成分にあります。安かろう、悪かろうではダメですし、高かろう、悪かろうではなおダメで、安かろう、良かろう選びに注力したいものなのです。
もし、今までなかなか化粧品選びが上手にできなくて迷っていたとするなら、効果が期待できることを一番に考えて選んでいきましょう。エイジングケアに良い成分で特におすすめなものを3つご紹介していきますので、化粧品のラベルをよく見て選んでください。どんなお肌のトラブルに良いのかも見ていきます。
特におすすめする成分は、高い保湿力で表皮と真皮の乾燥を防いでくれる「セラミド・ヒアルロン酸」、お肌の弾力とふっくらとした柔らかさをキープしてくれる「コラーゲン」、美白&毛穴の引き締めに力を発揮する「ビタミンC誘導体」になります。これらの成分が配合された化粧品(化粧水・美容液・クリームなど)でのしっかりしたエイジングケアは、期待に応えてくれることでしょう。
お肌のトラブル別に成分のおすすめを見ていくと、シミ・くすみのトラブルが気になる方には、「美白」「医薬部外品(薬用)」の表記がある「ビタミンC誘導体」配合のものがおすすめです。毛穴のゆるみ・開きのトラブルが気になる方には、「ビタミンC誘導体」「コラーゲン」配合のものがおすすめです。口元のたるみ・ほうれい線のトラブルが気になる方には、「セラミド・ヒアルロン酸」「コラーゲン」「ビタミンC誘導体」配合のものがおすすめです。乾燥のトラブルが気になる方には、「セラミド・ヒアルロン酸」配合のものがおすすめです。シワのトラブルが気になる方には、「セラミド・ヒアルロン酸」「ビタミンC誘導体+できればレチノール」配合のものがおすすめです。
その他に注意したいこととして、いくらエイジングケアに良い成分の配合された化粧品を選んだとしても、正しいつけ方をしなければ、せっかくの期待される効果も半減してしまうということがあります。お肌のトラブルに合った良い成分+正しいつけ方をしてこそ、望んだようなお肌に少しでも近づけるようになりますから、ただ化粧品を使用すれば良いというものではないでしょう。常に、エイジングケアの化粧品と自分のお肌との相性やメーカーが推奨する正しいつけ方にこだわりたいものです。